マチネの終わりに
一昨日、ついに実家に置きっぱなしにしていた私物をスッキリと片付けてきました。
そのほとんどが本で、本当に大好きな数冊だけを手元に残してあとは買い取りしてもらいました。
思いの外、いいお小遣いになって思わずニンマリです(笑)
さて、今日は大好きな本の一つであるこちらをご紹介です。
帯には思わずギョッとする一言が書かれていますが、決してドロドロとした恋愛小説なんかではございません。
恋愛小説と一言で片付けるにはもったいないくらいの上品な一冊なのです。
実は先日まで母が手術のため入院をしておりました。
手術は無事成功し、術後の経過も良好で予定よりも早く退院できました。
退院間際は時間を持て余してしまうくらいだったようで、そんな母に私のお気に入りの二冊と夫のバイブル一冊を母に渡しました。
そのうちの一冊がこちら。
本を渡した翌日には母から「良かったよ」との感想も。
お世辞なんかではなく本当に気に入ってくれたのがよくわかって、私も思わず嬉しくなりました。
本が手元に返って来て、ふと付箋が貼られていることに気付きました。
母に貸す時には全く気付かなかったのですが、過去に私がつけた付箋。
付箋は二つでした。
「人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えてるんです。…」
そしてもう一つ。
「愛とはだから、若い人間にとっては、一種の弛緩した恋でしかない。」
当時の私がこの愛についての言葉に何かを感じ付箋を貼ったのはいいが、それを母に晒すことになろうとは露にも思わず。
思わず恥ずかしさでいっぱいになった瞬間でした。
これを機に、もう一度この世界に没頭しようと思います。
|