【本】空気を読む脳
久しぶりに本を買って読んでみました。
最近読んだ本
購入のきっかけ
ウェブニュースを閲覧中に、この本の一節を読んだことがきっかけでした。その一節というのは、本の目次ではこのようになっています。
第3章 「褒める」は危険 ~日本人の才能を伸ばす方法とは?
失敗を恐れる脳――日本人はなぜ「挑戦」しなくなったのか
「褒めて育てる」は正しいか?
難しい課題を避ける褒められた子
優秀な人による”捏造””改竄”
挑戦を厭わない心を育てるには?
私は息子に対して「自発的な子に育って欲しいな」と思っています。
【自発的】
物事を自分から進んで行うさま。
<デジタル大辞泉>より
誰かの経験則だけで書かれた物なんかではなくて、きちんと根拠が述べられていることは明白。
この本には、育児の良いヒントがたくさん隠れていそうだぞ!と思い早速ポチッとしました。
感想
「褒めて育てる」は間違いではないけれど、「褒め方」によってその効果は大きく変わる。もしくは、逆効果となるということが、とある研究でわかっているのだとか。褒める時の言葉一つで、こんなにも変わるのかとその研究結果を目の当たりにして驚きました。
でも、自分自身も「褒められること」に違和感を抱いたことはあるんですよね。ただただプレッシャーに感じてしまう褒め言葉とでも言うのでしょうか。なので、この一節を読んで腑に落ちたといいますか。違和感の正体がようやくわかったんです。では、どのような褒め言葉が最適なのか。それはこの一節を読めば簡単にわかります。
この褒め方というのは、育児に限らず上司と部下の関係だったり、本当に身近な人とのかかわりの中で使えることだと思います。
この本にはこれだけでなく、男と女の脳内の神経伝達物質の差などについても書かれていて、どなたにでも楽しめるのではないでしょうか。
中野信子さんの著書は今回初めて読んだのですが、ただただ脳科学の視点から研究結果などを淡々と書き起こしているだけなのではないところがすごく好きだなと思いました。脳科学的にこうだから、という事実だけを述べているのではなくて、その科学的根拠を超えた自分自身の思いだとかの感情の部分にも触れてくれているので、温かみがあるというか。人間らしさがあってホッとするというか・・・上手く言えないのですが(笑)
感情論だけでは説得力に欠けるし、科学的な結果だけでは何だか冷たくて事実だとしても受け入れがたい部分もあったりなんかして。その二つをうまい具合に配分して書かれた本だなという印象です。私にとっては受け入れやすくて良かったです。